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音波式ベルト張力計『クラビス』は、ベルトの張力とそのベルトを振動させたときの振動数が比例関係にあることに着目しました。現在のベルトの張力を知るためには、逆に音波を利用してそのベルト張力に比例したベルトの固有周波数を測定することにより、そのベルトの張力を測定することができます。 |
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『クラビス』は音波を利用した自動騒音キャンセル機構(国際特許)を採用しています。(国際特許番号:PCT/GB/8700171)
これは、音波を発信および受信する2個のマイクロフォンをベルトの上下にはさみこむことによって、外からの騒音(機械音,人の声など)を自動的に瞬時にキャンセルします。
この原理により、精度は±1%と非常に高く、また再現性のあるデータを得ることができます。 |
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マイクロフォンを利用した周波数(音波)測定は、従来からある方法でマイクロフォンは1個でも測定は行えます。しかし、マイクロフォンを1個だけ使用して測定した場合、当然外部からの騒音の周波数もベルトから反射する張力に比例した固有周波数(振動数)と同時に測定をしてしまします。つまり、周波数の合成(ベルトの固有周波数と騒音周の合成)が起こり、測定器はその合成された誤った周波数を測定することになります。
悪いことに,この回りの騒音の周波数はその種類(機械音、モーター、打撃、エアーガン、人の声など)により、それぞれ異なっています。
したがって、無騒音の状態においては,マイクロフォン1個で測定をしていても安定しているのに、騒音下においては「どうもデータが不安定だ」、「突然、おかしなデータが出てしまう」「どの測定データが本当か分からない」という現象が起こります。
これらの騒音によるデータの不安定要素を「2個のマイクロフォン」(国際特許)を使用することで、原理的に一挙に解決し、ベルトの張力に応じた固有周波数のみを測定することができるのが「クラビス」です。 |
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測定ミスが起きる原因のひとつにはセンサーの感度が不適切な場合があります。
「クラビス」の場合は,回りの騒音を原理的に自動キャンセルするので、センサーの感度を調整する必要はまったくありません.「クラビス」は、工場出荷のとき適正な感度で常に設定されています.これにより、ベルトを軽くはじいたり、たたいたりして小さく振動させても、1回だけで正確な測定データを得ることができます.何度も再測定をする必要はありません。 |
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クラビスはもともと自動車メーカーからの依頼により、生産ラインで使用可能な装置としてイギリスの大学に開発依頼されました。
生産ラインで使用する場合は限られた時間で測定しなければなりません。測定ミスがなく1回の測定で信頼あるデータを測定できることはタクトタイムのある生産ライン現場で使用できる測定器の選定に非常に重要な要素です。 |
《自動車エンジンのファン、オルタネータ、パワステベルト用自動張力セット装置》
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クラビスからリアルタイムで張力測定値を組立てラインの脇にあるコントロールキャビネットにFM波で送信する。伝動ナットランナーとコントローラーはクローズドループになっており、張力が設定値に達するとナットランナーは自動的に止まる。 |
《自動車エンジンの自動タイミングベルト張力セット装置》
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・自動車のエンジン組み立てライン
・半導体製造装置の組み立てライン
・ロボットの組み立てライン
・コンプレッサーの組み立てライン
・その他あらゆる装置の組み立てライン |
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音波を利用しているので,ベルトの表面形状、色はまったく問いません。ただし、測定するのに音波の反射が必要なので、穴があいているような特殊なベルトには使用できません。
・使用可能なベルト :Vベルト、歯付きベルト等
・測定可能なベルト幅 :2mm以上であれば測定可能
・測定不可能なベルト :チェーンベルト |
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ベルトの回転には、エンジン、モーター、ファン等のあらゆる振動が振動要素として含まれます。よってベルトの回転中には、ベルトだけの張力を測定することは困難です。 |
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「クラビス」は、主要な自動車生産国を中心に、あらゆる分野の研究・開発、生産ライン、メンテナンス用として使用されます。
<納入実績国>
イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、スゥエーデン、アメリカ、カナダ、オーストラリア、日本、中国、韓国、台湾、フィリピン |